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システムトレードの哲学だけでなく、トレード手法についても、非常に役立つ本です。
私のメモ書き
当時のメモ書き(当時の私が重要と思った箇所の抜粋/意訳)を掲載します。
本の概要を知っていただく事が目的ですので、メモ書きは10個に厳選して掲載しております。
” ⇒ ” は、私のコメント/解釈/方針です。私の成長につながった内容を記載しています。
メモ書き
①『負けるトレーダは、100%確実な仕掛のテクニックを探すことに集中し続ける』
『トレーディングで失敗する人の多くは、複雑なルールを作ろうとしている』
『単純にするのが一番』
⇒ どの書籍を読んでも、「単純にすべし」の内容が記載されています。
複雑なルールには、カーブフィットの要素が含まれている確率が高くなります。
100%のルールを求めると、カーブフィットの可能性を高めてしまいます。
平均より優位性がある単純なルールを見つける事に集中しましょう。
②『適切な資金管理には、2つの目的がある
・生き残る - 破産リスクを避ける
・大きな利益 - 幾何級数的に利益を増やす』
『トレーディングで損失がでたらポジションを減らし、利益が出たらポジションを増やす』
⇒ 筆者は、マーチンゲールと逆マーチンゲールについて、詳細に解説しています。
逆マーチンゲール(複利運用)が上記の目的を達成するための資金管理方法だと力説しています。
これは、多くの書籍で共通している考え方です。
③『メカニカルな手法を使うと精神的バランスがとれ、一貫性と規律を保つのに役立つ』
『トレードで成功するには、一貫性と規律がカギになる。メカニカルトレードはこの点で優れている』
⇒ システムトレードは検証面だけでなく、運用時も有利であることの説明です。
トレードは、最終的にはメンタルの勝負なので、メンタルで負けない為にもシステムトレードが良さそうです。
④『調整可能なパラメータの数を最小にすれば、カーブフィッティングのリスクは減る』
⇒ 多くの書籍に書かれている共通の考え方です。
パラメータを多くすると、カーブフィットの可能性は高くなります。
パラメータを多くしないと勝てないルールは、そもそも優位性のないルールかも知れません。
⑤『良い売買ルールは、あらゆるマーケットの状態で上手く機能する』
『毎年機能するわけではなく、長期にわたって機能する』
⇒ 多くの書籍に書かれている共通の考え方です。
FXの場合は、複数通貨ペアで機能する事を確認するとよいと思います。
⑥『時間枠を広げて、多様化する』
⇒ 時間枠を広げることも、カーブフィット対策です。
また、ポートフォリオを組む方法としても優れています。
シンプルなルールは単体では収益性は低いですが、ポートフォリオ化して性能を上げましょう。
⑦『無知のままトレードすると、トレードする度に心拍数が上がる
しっかり検証し、期待値と破産確率を把握し、資金管理の知識があれば、心理的な問題の多くはなくなる』
⇒ 運用中の自己管理方法です。
しっかり検証していると、運用中のメンタル維持もしやすくなります。
⑧『一つのトレードごとに負けを気にするのは、トレード額が大きすぎるから
トレードの結果を心配しすぎないレベルでトレードする事』
⇒ 運用中の自己管理方法です。
自分の許容リスク以上にトレード額を大きくすると、いつか耐えられなくなります。
自分に見合ったリスクに抑える事も、長期運用するために必要なことです。
⑨『恐怖は知らない為に起こる。
将来が不確実なため、コントロールできないのではないかという心配から起こる
長期的にはプラスの期待値だが、短期、中期ではマイナスの期待値だと思ってトレードする』
⇒ FXは確率のゲームです。
いくら優位性のある手法でも、短期的には負ける事は大いにあります。
確率が安定するのは、長期的に運用した後です。
短期又は中期の結果に心配しすぎないようにしましょう
⑩『日中チャート画面を見ない。忙しくしておけば、トレーディングのことを考えないで済む
トレーディングの事を考えなければ、その苦痛も少なくなる
⇒ トレードを見ないというのも、自己管理の方法の一つです。
優位性あるシステムを正しい資金管理で運用しても、自分のメンタルが崩れれば途中退場する結果になります。
自分の性格を知り、運用中の自己管理方法も考えておく必要があります。